公開日2021年1月12日 最終更新日 2021年9月12日
みなさんこんにちは、michi です。
それでは早速3級の問題を解いてみましょう!
今回のテーマは引き続き、 正規分布の規格化 です。
問)次の選択肢から、正規分布の規格化の式(\(Z=\))選びましょう。
ただし、確率変数\(x\) は、\(N(μ,σ^2)\)に従うとします。
\[\]
\[Z=\frac{x-μ}{σ^2}\qquad Z=\frac{x-μ}{σ}\qquad Z=\frac{μ-x}{σ^2}\qquad Z=\frac{μ-x}{σ}\]
\[\]
答え・解説は↓
解答)
\[ Z=\frac{x-μ}{σ}\]
\[\]
解説)
規格化(標準化)とは、任意の正規分布をするデータを、平均値\(0\) 分散\(1^2\) の標準正規分布\(N(0,1^2)\)に変換することです。
標準正規分布に変換することで、正規分布表から任意の事象の発生確率を見積もることができるようになります。
今回の問題では、平均値\(μ\) 、分散\(σ^2\)で与えられています。
\[\]
さて、式の意味を考えていきましょう。
まず分子の「\(x-μ\)」 ですが、これは「任意の値(\(x\))ー平均値(\(μ\))」となります。
この変換によって、正規分布の中心値(平均値)が0になるように移動します。
\[\]
例えば「90,100,110」のデータ群から、平均値100を引くと「-10,0,10」になりますよね。
この分子の計算「\(x-μ\)」で、中心値(平均値)を0にすることができました。
\[\]
つぎに分布の幅を分散(\(σ^2=1\)) になるように変換します。
ここで分母の「\(σ\)」 ですが、記事「不偏分散ではだめ?なぜ標準偏差?」を参考にすると下図を見つけられます。

ちょっと図だとずれてえますが・・・
標準偏差\(σ\) は、分布の幅によって様々な値をとるのですが、標準正規分布では標準偏差\(σ=1\) となります。
\[\]
今回の問題文では分散(=\(σ^2\)) が与えられています。
「平均値0 (\(x-μ\) の計算によって)、分布の幅\(σ\)の正規分布」 の分布の幅を 1 にします。
・・・Σ(・ω・ノ)ノ!
はい、標準偏差\(σ\) で割ってください。
\[\]
以上から 確率変数\(x\) が、\(N(μ,σ^2)\)に従う時の規格化の式は、
\[ Z=\frac{x-μ}{σ}\]
いろんな問題を解いて、計算に慣れましょう!
\[\]